春に揺さぶられていたら皆が嘘を吐きはじめていた。
半袖で過ごした翌日にダウンを着ることになるとは思わなかったな。
入籍した。
入籍した。
月次の振り返り記事で結婚について息巻いて語るのもナンセンスなので、ここでは事実の報告までに留める。
付き合って3年。
自分より長生きしてほしいという身勝手かつコントロール不能なお願いとともに生涯をともにする約束を交わした。
こう書くと重いなあ。実際は、のほほんと幸せな毎日です。
穏やかに、緩急を大事に過ごしていきたい。
2000年代の春のように。
走ることとの距離感。
相変わらず好きで道路を走り散らかしている。
ただ、優先順位は前より下がった。
走るよりも、人と遊びたいし、自己研鑽に励みたいし、作品に触れたい。
だから、掛け算で楽しんでいる。
人と遊びたいから、友達と定期的に朝ランをする。
自己研鑽に励みたいから、英語のリスニング・シャドーイングをしながら走る。
作品に触れたいから、Audibleを聴きながら走る。
優先順位は横並びにできる。
仕事においては混ぜるな危険だろうが、遊びにおいては混ぜると楽しい。
と、ポジティブなことはもちろんあるのだが、距離を走れていないので全然本調子にはならない。
調子がいいから距離を走れるのではなく、距離を走れるから調子がいいのだ。
私の場合は。
去年の10月以降、月間300kmを下回っている。
11月はつくばマラソンへのテーパリングがあったので意図したものだが、東京マラソン準備期間の1,2月は転職活動と業務引き継ぎでランニングどころではなかった。

でも、転職活動が終わってもランニングの優先順位はそのままだ。上がってこない。
今はそういう時期なのだと思う。
走ることより直接的に、仕事で報いたい気持ちが強い。
ランニングで自分を試さずとも、他にもっと面白い試験場がある感覚。

2024年度マラソンシーズンはつくばマラソンで最高の走りが出来たから満足。
公認大会での2時間45分切りのおかげで複数大会の準エリート資格を得られたので、2025年度はこの功績を擦って楽しもうと思う。
ルーティンとしての勉強。
有給消化中、普通に過ごしていてはもったいないので勉強をしている。
朝起きたら簿記の勉強をして、ランニング中は英語をひたすら垂れ流している。
簿記脳になってきたし、英語垂れ流しへの拒否反応もなくなってきた。
何かを始めるときは当たり前をぶっ壊すのが手っ取り早い。
私は思い込みが激しいので、まずそれを壊すところから始める。
そうするとだいたいのことがうまくいく。
日商簿記2級はGW前に受けてみる。
一発ミスっても損失6000円くらいだし、時間もったいないからやってみよう。
他に取りたい資格が渋滞してるから、時間が足りない。
3/11から勉強週間を取り入れて、59時間勉強に充てられた。
ランニングに充てた時間は23時間。2.5倍くらい。
文武両道するなら4倍以上を目安にしたいところ。
インプット作品、今月は少なめ。
勉強してると脇道逸れにくい。
ラジオ・ポッドキャストを聞く時間も減った。また仕事が始まったら元通りになるだろうから、今はこれでいいのだ。
凡人だからこそ、人が休むであろうときに努力しておきたい。今は精神と時の部屋にいるようなもんだ。
観た映画。

敵
知的な老人のSF夢物語。
クイーンズ伊勢丹で質の良い野菜を手に取り、丁寧に調理を楽しむ所謂”ていねいな暮らし”を自然と体現する一見理想的な老後を送る男性。
彼が今まで人生で出会ってきた人々がかわるがわる登場する。しかしその実態は。
直近で言うとPERFECT DAYSと対を成す作品なのではないかと感じた。
PERFECT DAYSはかっこいい部分を都合よく切り取って演出する良さが映されていたが、こちらは老いて尚健在な生々しい性欲を描ききっていて却って気持ちよかった。
SFシーンは最高に面白かった。
犬の名前がバルザックなの超笑った。

カリスマ
正直あんまりよくわかんなかったけど役所広司がずっとかっこいい。
あと樹海っぽい舞台がとにかくよかった。
ハンマーで殴り殺されるのは嫌だなあ。
劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの
DIYのレベルが高くておもしろい。
不夜城
本も映画も結局こういうハードボイルドなやつが好き。
昔の新宿、チャイニーズマフィアの抗争、ゴチャゴチャでとてもいい。

読んだ本。

私の生活技術 | アンドレ・モーロワ
フランス人小説家アンドレ・モーロワによって紡がれた第四の幸福論。エッセイであり哲学書であるような、人生の先輩がやさしく背中を押してくれる本だった。
分かりやすい章割りと各章ごとにまとめられた結論の潔さに耽溺していたら、あっという間に読み終わってしまった。薄い本なのにドッグイヤーだらけだ。
私が好きな話は「実験の欠点」「生徒の労働(勉強)」「休息する技術」「指導者の知性」だ。
一番心に響いたのは最終話の「ある何人かの青年に寄せる手紙」だ。これはすごい。笑顔でこの本を読み終えることが出来た。
訳者による解説も含め、素晴らしい一冊だった。
ずっと手元に置いておきたい。
サンショウウオの四十九日 | 朝比奈秋
芥川賞受賞作品ということで読んだ。
胎児内胎児として伯父から生まれた父を持つ、結合双生児として生まれた双子の女性たちの話。
なかなか物語に入り込めなかったが、収骨室での回想シーンあたりから一気に追いついて引き込まれた。
伯父と父の関係をもとに、陰陽図の完成することができるのではないかという独自の視点はこの物語の在り方をうまく方向づけしてくれたように思える。そうやって読んでいいんだよね、と理解できた一幕だった。
ドイツはなぜ日本を抜き「世界3位」になれたのか “GDP逆転”納得の理由 | 熊谷徹
日本とドイツ。
両国の類似点と相違点をわかりやすくまとめてくれている本だった。
こういった本ではよくどちらかに肩入れして、ポジションを取ってそれっぽくまとめるものもあるがこの本は違った。
類似点と相違点を示した上で、ドイツがどのようにしてGDPを伸ばしていったかを丁寧に結論を導いてくれた。
また両国は近いうちにインドにGDPを抜かれるであろうこと、そこから再び返り咲くために両国が共通して取れる手段をまとめていた。
ミュンヘンに長く在住している著者だからこそ書ける、フラットかつ事実ベースでの論理展開は見事だった。
おわりに。
転職に伴う有給消化期間。想像通り忙しなく過ごしている。
時間が自由に使えるのをいいことに、週報なんか書いてる。
新しい気付きとして、日毎に振り返るのは案外向いているかもしれない。
解像度を高く持っておけるから、普段忘れがちなとりとめのないことを書き残して置ける場所として機能している。
移動時間やスキマ時間に読んでみてください。



ではまた。